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ライブ

音楽イベントを企画する場合に検討すべきこと(総論編)※2021年12月追記

今回は、音楽イベントの運営に取り組んだ経験を踏まえた記事です。

楽器を手に、スタジオで練習を重ね、ライブに出演した経験のある方はたくさんいらっしゃると思うのですが、そのライブを運営するというのは、どういうことをするのか。

今回、イベント企画の流れについて、私の経験に基づきつつ、ご説明してみたいと思います。

※2021年12月追記:内輪ノリライブに関する言及と、新型コロナ感染症対策に関する記述を追加しました。

この記事はこんな人にオススメ
  1. 音楽イベントの企画において何を考えるべきか整理したい
  2. 内輪ノリにならないような音楽イベントを企画したい
  3. 音楽イベントの企画には新型コロナ対策も欠かせないと思っている
  4. 予算面でどのような検討が必要か、その概要を知りたい

まずは全体の企画

音楽イベントを開催する場合、まずはそのイベント全体のコンセプトなどを企画する必要があります。

具体的に検討すべきポイントは、次のようなところでしょうか。

何のために開催するのか

まずはこの「何のために開催するのか」を議論すること。これが一番大事です。

「え、ライブを楽しくやるため、じゃないの?」と思われた皆さん。違うんです。

ライブを楽しくやるだけだったら、別にライブハウスはいくらでもあるし、他の地域の音楽イベントだって、たくさんあります。

要は、「自分たちが音楽イベントを開催する意義は何なのか」という議論ですね。

「なぜ既存の音楽イベントではなく、自分たちが音楽イベントの担い手となってみたいのか」ということを、しっかりと整理しなければなりません。もしそれができないようだったら、あえて自分たちがイベントの担い手にならなければならない理由はないと言ってよいでしょう。

音楽イベントを主催したい理由は、いろんなパターンが想定されます。

  • 単純に、仲間と一緒に、自分たちの企画ライブをやってみたい
  • 自分が暮らす(働く)地域を盛り上げたい
  • 既存の地域のイベントの中で、自分たちのステージイベントを作ってみたい

ちなみに、2010年代半ば以降は、国の「地方創生」の流れがあって、全国各地で、地域活性化のイベントが行われています。そうしたイベントと音楽ライブは、非常に相性が良いようで、さまざまな場所で、趣向を凝らした音楽イベントが開催されており、担い手の募集も随所で行われています。

誰と開催するのか

これも非常に重要なポイントです。ある程度の規模の音楽イベントを、1人で運営することは不可能ですからね。

もちろん、志を一にする仲間が、自分の周りにたくさんいればいいのですが、そうでない環境である場合も多いでしょう。

この場合、地域を活性化したいと思う別の集団と一緒に取り組むことも考えられます。たとえば、行政の地域活性化担当部局や、商店街、自治会などが考えられますね。

なお、これらのグループや有志が連携して「実行委員会」を立ち上げ、運営組織を作り出すというのが、非常によくある、いわば定番のパターンだと思います。実行委員会が立ち上がり、かつ事務局を行政(市役所など)や商店街の振興組合的な組織が担ってくれている場合、事務的な作業や調整は、そちらの職員さんが行ってくれることが非常に多いです。

こうした事務処理を実際に自分で行うことも、音楽への別の関わり方として、非常に勉強になるのですが、この手の作業は得てして非常に面倒だったりするので、甘えられるのなら甘えてみても良いのかもしれません。

特に実行委員会事務局が市役所などの公的機関にあったりすると、職員さんの事務処理能力は非常に高いです。逆に言うと、こういう公的機関が事務局として関与している音楽イベントについては、面倒な事務を役所の方が代わりにこなしてくれるので、一委員はイベント企画の方に集中できるというメリットがあると言えます。

内輪ノリライブにならないように気をつけて!

なお、こうしたイベントの企画・実行にあたって、普段からつながりのある音楽仲間とともに取り組むことは、円滑な意思疎通などの面において非常に有用ですが、一方でこうした仲間たちだけでイベントを企画すると、いわゆる「内輪ノリ」のイベントになってしまいがちです。

内輪ノリライブになると、外形上成功したように見えても、内輪の「外」にいる出演者や観客が不満を抱えて帰ってしまうことになり、その不満がSNSや他のイベントで爆発してしまうというリスクを抱えることになります。

当ブログでは、内輪ノリライブの問題点について何度か記事にしていますので、これらを参考に、内輪ノリの悪影響が生じないよう、配慮してみてください。

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いつ開催するのか

もちろん、開催時期をいつにするかも、企画において非常に重要な論点です。

当然、最終的には「○年△月×日□時開始」まで詰め切る必要があるのは言うまでもありませんが、開催時期の検討については、大きく「季節」の問題「曜日」の問題とがあります。

どの季節にするのか

まず「季節」。要はざっくり「何月ごろか」というようなことかと思います。一般に、お祭り系のコンセプトでいくなら、夏~秋くらいが良いかなあと思いますが、この時期は競合するイベントも多々あるので、近隣の他イベントの動向に注意しなければなりません。

それ以外の開催時期の場合、それぞれの季節ごとのイベントに絡めて企画していく手もありますよね。ハロウィンとかクリスマスとか。

ただし、屋外でのイベントになる場合、晩秋~冬の時期は寒くて演奏が困難になる点、留意が必要です。

かとうたかこ
かとうたかこ
寒い時期に開催するときは、防寒装備に身を固めて臨みましょうね♪
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どの曜日にするのか

続いて、曜日について。こちらは、基本的には土日を軸に検討することとなるでしょう。ただ、土日については、サービス業に就かれる方が逆に参加しにくかったり、また子育て中の方は貴重な家族との時間になることも多く、必ずしも万能というわけではありません。

特に、楽器屋さんとコラボするようなイベントの場合、楽器屋さんは土日はかき入れ時。イベント当日の協力は得にくいかもしれません。

いずれにせよ、コンセプトを共有しながら、関係者間でしっかり議論することが必要ですね。

コロナ禍の間は新型コロナ対策もしっかりと!

この原稿を追記している2021年12月時点において、新型コロナウイルス感染症の感染拡大は一定落ち着いているようにも思えますが、新たな変異株であるオミクロンの登場など、まだまだ予断を許さない状況にあり、イベントの開催においては、感染対策が必須です。

音楽イベントに関する具体的な感染対策については別記事があるので、そちらに詳細を譲りますが、しっかりと取り組んでおかないといけないポイントは、次のとおりです。

  • 観客のマスク着用は必須
  • 観客に発声させない(マスク着用でも)
  • 出演者と観客の間にはアクリル板or十分な距離
  • 打ち上げはマスク会食は控える)
  • ワクチン接種済みだと望ましい

下記の記事にも書いていますが、新型コロナが感染対策不十分の音楽イベントで広がると、音楽業界全体が大ダメージを受けます。この点、しっかりと肝に銘じて、感染対策に取り組みましょう。

なお、行政がかかわるイベントの場合、行政の担当部局を通じて保健所の感染症対策チームに技術的助言を受けることも現実的に可能です。素人判断をするのが不安であれば、こういったプロの力を借りることも一手でしょう。

かとうたかこ
かとうたかこ
ただし、新型コロナ感染拡大期は、保健所は患者対応や病院との調整で超多忙です。あまり余計なお仕事を増やさないよう、配慮してくださいね。
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コンセプトが決まれば、予算と財源確保策の検討を

イベントの全体像がだいたい決まってくれば、次に考えないといけないのが予算。これが現実的に立ちはだかる、一番難しい問題なのかもしれません。

音楽イベントを運営する場合、どうしても必要になるのが、お金。

だいたいどんな経費が必要になる?

詳細な積算は改めて検討しようと思いますが、ざっと見積もっても、

  • PA関係経費
  • PR経費
  • (会場を借りる場合)会場使用料
  • (コロナ禍の場合)感染対策経費
  • イベント保険
  • 会場周辺警備費
  • その他消耗品費など

などが必要になると想定されます。特に下の3つ、おそらくイベント運営未経験だと、忘れてしまいそうな項目ですよね。

財源確保策はどうする?

これらのお金を、どこから調達してくるかという話ですが、大きくは

  • 地元団体などからの寄付金
  • 行政からの補助金
  • 出演者からの出演料
  • 広告収入
  • 屋台等の出店料
  • クラウドファンディング
  • 運営者個人の出資

あたりが想定されますが、ここもかなり深い議論や検討が必要になるところです。

かとうたかこ
かとうたかこ
これらの詳細は、別記事を書いているので、合わせてご覧くださいね。
音楽イベント運営…予算はどうする?(支出編)前回、地域の音楽イベントの運営を企画する際のことについて、記事を書かせていただきました。 https://www.tk-guita...

【まとめ】全体像が描けたら、次は現実的な準備!

全体企画と予算の議論が終われば、事前に検討すべきポイントは一定整理ができたことになります。まずはここまで来れば、イベントの全体像・アウトラインは完成したと言って良いでしょう。

まずは、ここまでの企画をしっかりすること。そうすることで、次の現実的な準備に進めるようになります。

関係者でしっかり話し合いながら、イベントの中身を詰めていきましょう!

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