本日は、BOSSから最近リリースされた話題の歪みエフェクター、OD-200についてレビューさせていただこうと思います。
- BOSS OD-200の評価・口コミについて知りたい
- バリエーション豊富な歪みエフェクターが欲しい
- BOSSの歪みが好きで、いろいろな音を出したい
- OD-200にどのような歪みが搭載されているか、一覧で見たい
- OD-200のサウンドについて知りたい
- OD-200の弱点も知りたい
もくじ
コンパクトで多機能!BOSSの200シリーズ
最近、BOSSが力を入れている「200シリーズ」。特定のジャンルのエフェクターをテーマにして、一般的なBOSSのコンパクトよりも一回り大きいくらいのサイズの中に、さまざまな機能を盛り込んだ、BOSSの新しいエフェクターです。
マルチエフェクター並みの多機能さを有しながら、ペダルボードへの組み込みを容易にするこのサイズ感は、非常に多くのユーザーから高い評価を受けています。
この200シリーズとしては、2021年12月現在、
- IR-200:アンプシミュレーター・キャビネットIR
- SY-200:ギターシンセサイザー
- DD-200:ディレイ
- EQ-200:イコライザー
- OD-200:オーバードライブ・ディストーション
- MD-200:コーラス等のモジュレーション
の6シリーズがリリースされていますが、今回ご紹介するのは、そのうちOD-200です。
「Hybrid Drive」を名乗るOD-200
さて、そんなOD-200。この商品は、「Hybrid Drive」という名前が冠されています。
これは何かというと、「デジタルとアナログのハイブリッド」という意味。歪みサウンドを作り出す回路について、デジタルとアナログのクリッピング回路を融合させることで、さまざまなドライブサウンドを実現させる、というような仕組みです。
BOSSの歪みというと、OD-1やSD-1、DS-1のようなアナログ系の歪みから、最近のOD-1XやDS-1Xのようなデジタルの強みを前面に打ち出した歪みまで、実に多岐にわたっていますが、このOD-200は、そうしたデジタルとアナログの双方の良さをうまく活かそうとしているものです。
12種類の歪み、3バンドイコライザー、さらにはブースターも
さて、このOD-200の概要を見ていきます。
まず、このOD-200は、なんと歪みのモードを12種類も搭載しています。さらにその中身は、定番のBOSS系オーバードライブから、チューブスクリーマー系の、いわゆるTS系の歪み、さらにはディストーションやブラウンアンプ系のハイゲインサウンドまでが含まれています。
名前に「OD」とついていますが、オーバードライブのみならず、歪みサウンド全般を網羅している印象ですね。歪みサウンドの印象については、後ほど細かく見ていこうと思います。
そして、音作りをさらにきめ細かく行うことができるのが、3バンドイコライザー。通常のBOSSコンであれば、多くの場合「TONE」つまみしかなかったりするものですが、このOD-200については3バンドイコライザーがついていますので、まるでアンプのように細かく音作りを詰めていくことが可能です。
加えて、左側にある、歪みのオン・オフスイッチに加え、右側にはブースターのスイッチがついています。ギターソロを多用するギタリストさんは、サウンドの要となる歪みに加えて、別途ブースターを用意しなければならないのが一般的でしたが、このOD-200であれば、ペダル内にブースターが含まれているので、これを活用することでペダルの数を減らし、ボードの省スペース化に貢献させることができるのです。
また、ノイズゲートもこの中に搭載しています。本当にこの1台で、歪みまわりに必要なさまざまな機能が完結してしまうのです。
これだけの質の、これだけの数の歪みをこれ1台で!
さて、そんなOD-200のサウンド。まずは概要的に見てみましょう。
BOSS 200 Series Pedals Explained: OD-200 Hybrid Drive
BOSSらしい、軽く歪ませる感じのOD-1系オーバードライブサウンドから、モダンなハイゲインサウンドまで、これ1台で、おおよそ歪み系と言われるサウンドは、ほぼすべてカバーしきれる印象があります。
しかも、そのサウンドも、マルチエフェクター的なデジタルサウンドではなく、かなり生々しいクオリティで…。
もちろん、パッチ切り替え等の使い勝手において、マルチエフェクターの方に有利な面があるのも事実ですが、こと歪みサウンドのクオリティだけで言うと、コンパクトの方に分があるのも事実であり、このOD-200については、そんなマルチとコンパクトの良さをいいとこ取りしていると言えるでしょう。
さて、以下では、このOD-200に入っているそれぞれの歪みについて、簡単にレビューしていきます。
OVERDRIVE
非対称クリッピング回路を採用した歪み。要はBOSSのOD-1系のサウンドですね。
これぞBOSSのオーバードライブ、という感じの特徴ある歪みサウンドが楽しめます。ポップな楽曲にはピッタリです。
BLUES
こちらは、取扱説明書には「ピッキングニュアンスを忠実に再現する歪み」とありますが、要はBOSSのBD-2、BLUES DRIVERをモチーフにしたサウンドだと言って良いでしょう。
少しざらついた感じのオーバードライブサウンドと、ギターのボリュームに追従する歪み量のコントロールなど、まさにBD-2の特徴を見事に再現できていると思います。
SCREAM
取扱説明書には「IbanezのTS-808風のサウンド」と書かれています。BOSSのエフェクターについては元ネタを明記しないのに、他社エフェクターについてははっきり書いてくるあたり、ちょっと面白いなあと思います。
肝心のサウンドの方ですが、中域に特徴のあるTS系サウンドを見事にとらえています。BOSSのマルチユーザーの中でも、OD-1系ではなく、こちらのTS系を愛用している人が多いという話をよく聞きますが、その理由として考えられる「使い勝手が良く、音抜けの良いドライブサウンド」はここでも健在です。
CNTR OD
これは過去のBOSSマルチにはなかったサウンドなので、少し珍しいのではないでしょうか、KLON CENTAUR のモデリングサウンドです。
「伝説のオーバードライブ」と言われ、2ケタ万円はザラというペダルですが、サウンドの方は、角の取れた柔らかいサウンドである一方で、しっかりと現代の音楽にも使えるようにアレンジがなされている印象があります。
X-DRIVE
説明書には「MDPにより各音域で最適な歪みが得られるオーバードライブ」とあります。そう、要はこれ、BOSSの名機、OD-1Xのこと。
たとえドライブ0であっても、通すだけで音が太くなり、そしてゲインを上げていくと、コード感を維持しながらちょうど良い塩梅にドライブしていく…そんなデジタルの新たな可能性を示してくれた、伝説的な名機です。
もちろん、そんなOD-1Xの特徴は、このOD-200でもバッチリ再現されています。ある意味、OD-1Xの上位互換と言えるかもしれませんね。
DIST
ここから歪みのモードがディストーション系に変わっていきます。まずこれは、一番スタンダードなBOSSのディストーション、DS-1のモデリングです。
DS-1それ自体は、割と粒の粗い、ざらざらとした歪みの印象がありますが、このOD-200におけるDISTモードは、その雰囲気を残しつつも、もう少しだけマイルドになっているので、初心者の方の使いやすさとしては、こちらの方に分がありそうです。
X-DIST
前述の「X-DRIVE」と同様に、ディストーションでもこのパターン。BOSSのXシリーズ、「DS-1X」をモチーフにしたモードです。
DS-1Xも、ディストーションでありながらコードの分離感が見えてくるという、非常に衝撃的なハイゲインペダルでありましたが、そんなクオリティの高い歪みサウンドは、このOD-200でも出すことができてしまいます。
OD-1Xもそうでしたが、このOD-200があると、DS-1Xの上位互換として使えてしまいますね。
STACK DRIVE
こちらはBOSSのコンパクトエフェクター「ST-2」をモデリングしたような感じでしょうか。クランチからディストーションくらいまでを、「DRIVE」つまみで行き来できるような感じです。
アンプライクな歪みを足下で…というコンセプトは、ST-2でもありましたが、それをよりいっそう、現代的に昇華させたようなサウンドが印象的です。
FAT DIST
その名のとおり、ディストーションサウンドに、より太さを加えたようなサウンドです。BOSSのマルチエフェクターでもよく見かけるモードですね。
印象としては、中域から低域により厚みを加えたような音に仕上がっている印象を受けます。コンパクトでいえば、BOSSのDS-2あたりが近いかもしれません。
BROWN
KATANAシリーズのアンプ以降、BOSSが最近力を入れているのがコレ。アンプでしっかり歪ませたリードギターのサウンドです。
このブラウンサウンド、リードもそうですが、パワーコードを刻んだりしても、とても気持ちいいんです。これをBOSSがコンパクトエフェクターで出してきたのは、おそらくこのOD-200が初になるのではないでしょうか。
X-METAL
BOSSのメタル系サウンドというと、やはり真っ先に思いつくのが「メタルゾーン」「メタゾネ」こと「MT-2」。
ただ、これに関しては、取扱説明書において「MDPにより過激なゲインでも音の輪郭を失わないコア・サウンドです」とされていることから、実はどちらかというとアナログのMT-2ではなく、デジタルのML-2の方を指向しているのでは…という印象を持っています。
FUZZ
こちらは、取扱説明書において、「Electro-HarmonixのBig Muff π風のサウン
ド」とはっきり書かれており、非常に分かりやすいですね。使ってみると、まさにビッグマフ的なファズサウンドを作り出すことができます。
OD-200と、いかにもオーバードライブっぽい型番をしていながら、ファズまでカバーしているあたりが、このエフェクターの面白いところです。
ブースターは何と15種類!ブースター専用の+3モード
このOD-200、歪みだけでこれだけの種類があるわけなのですが、なんとブースターについてもモードの切り替えがついており、前述の12モードに加え、ブースター専用モードとして、別途3つのものが用意されています。
この12+3=15種類を、「PARAM」つまみで動かすことで、ブースターの音作りをしていくことになります。ちなみに、ブースター専用の「+3」は次のとおり。
MID(Mid Boost)
ギターソロにぴったりな、中域をぐいっと持ち上げるブースターです。
多くのギタリストさんが、ギターソロ時にこのブースターを使うことを考えると、基本的にはこのモードが一番無難かなあ、とは思います。
CLN(Clean)
その名のとおり、いわゆる「クリーンブースト」です。原音をそのままに、音量をブーストさせるような機能ですね。
TRE(Treble Boost)
高域の明るい部分にフォーカスを当て、主にこの部分をブーストする、トレブルブースターです。
ギターソロでよりいっそう目立ちたい…なんてときに使っていくと面白そうです。ただし、かなりハイが立つサウンドになりますので、シングルコイルのリアを常用している方は、音作りにご注意くださいね。
メモリーモードとマニュアルモード
そして、このOD-200は、細かく作り込んだドライブサウンドを、マルチエフェクター的に、4つのメモリーパッチに入れて呼び出すことができます。
OD-200が「メモリーモード」のときは、右側のフットスイッチは、パッチ切り替えボタンとして機能します。
また、この右側フットスイッチボタンを長押しすると、メモリーモードからマニュアルモードへと移行します。このときは、右側フットスイッチは、ブースターのオン・オフ機能になります。
特にライブ時において、どのモードで運用するかは、OD-200にブースタースイッチを求めるかどうかで変わってきそうですね。
ブースターが欲しい人はマニュアルモードにしておき、さまざまな歪みを切り替えていきたい人はメモリーモードで運用しつつ、ブースターが欲しいときは、外部スイッチまたは別ペダルを用意…みたいな感じになるのではないでしょうか。
ブースターは、直列・並列の切り替えが可能!
そして、このブースター、単純に歪みの前・後に直列につなぐのみならず、なんとメインの歪みと並列にして使うことができるんです。
ブースター部分にも、メイン部分と同じ歪みペダルのモードがありましたので、これをうまく使うことで、2つの歪みをブレンドしたサウンドを作り出すことができるようになります。
このアプローチ、BOSSでは、BD-2とJHSのAngry Charlieを1つのペダルにまとめた「JB-2」というものがありました。
このときも、「BD-2とAngry Charlieの歪みをブレンドできるなんて!」という衝撃を受けたものでしたが、今回のOD-200については、あれだけの数のペダルの中から2つを選んでブレンドし、細かく音作りを詰めていくことができるということなのですから、サウンドのバリエーションはまさに無限大だと言っても過言ではありません。
価格は27,000円程度…X系ペダル2個とほぼ同じ!
そんなOD-200ですが、店頭での実売価格は概ね27,000円程度。
一般的な歪み系ペダルと比べるとやや高いですが、12種類の歪み+15種類のブースターが全部入ってこの値段なら、むしろ安すぎるくらいだと言えるでしょう。
ちなみに、OD-1XやDS-1Xがだいたい14,000円前後で売られていますから、このX系ペダルを2個買うのとだいだい同じくらいの価格。そう考えると、OD-200がいかにお買い得かというのが、よく分かるのではないでしょうか。
よく、「初めて買うエフェクターがオーバードライブかディストーションか、どちらが良いか分からない」というような悩みを聞きますが、そんなときは、いっそコレを買ってしまうと、すべての悩みが解決してしまうような気もしますね。
あえて弱点を探せば…操作は慣れないと難しい?
このOD-200。サウンドは質・量ともに優秀で、おまけに価格も性能を考えるとバーゲンプライス。まさに向かうところ敵無しのペダルのように見えますが…
あえて弱点を探すとすれば、アナログな操作感の中でこれだけの多機能さを実現したことに起因する、操作性の難しさがあるかもしれません。
もちろん、しっかり理解すればどうってことはないのですが、少なくとも「直感的にすべての機能をいじりきれるか」というと、そこは微妙なところです。
左上の表示も、最近のハイテク系ガジェットに慣れていると、明らかに情報量が少なく、物足りなさを感じてしまいます。
とはいえ、基本的なこのペダルの設計思想をよく理解し、慣れてしまえば、このあたりも特に気にならなくなります。
ですので、ライブでの使用を想定している方は、普段の自宅練習でもしっかりこのペダルを使い、日頃から操作に慣れ親しんでおいた方が良いでしょう。
【まとめ】歪みペダルの頂点?圧倒的なサウンドバリエーション
このように、このBOSS OD-200については、これだけの小さな筐体に、12種類の歪みと15種類のブースターを搭載し、これらを組み合わせることで、圧倒的なサウンドバリエーションを持たせられるというところに、その存在価値があります。
OD-1やBD-2といった、アナログ系の定番エフェクターから、OD-1Xのようなデジタルの強みを活かした最新ペダル、さらにはディストーションやファズまでもをカバーしており、およそ歪み系といわれるサウンドについては、これ1台でほぼすべてカバーしきれてしまい、かつそのサウンドクオリティも極上。
「これがあれば、他の歪みペダルは要らない」と言い切れてしまうほどの実力を有していると言えそうです。
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