本日は、BOSSのマルチエフェクター、GT-1をご紹介します。
発売以降、ロングセラーとなっている商品ですが、最近はハイエンド系のマルチエフェクターもどんどん小型化してきており、その流れの中でBOSSのGT-1000CoreやLINE6のHX STOMPの影に隠れているようにも見えます。
でも、そんなギタープロセッサー系のハイエンド・マルチエフェクターには負けない魅力が、このGT-1にはあるんです。過去の記事を追記する形で、その当たりにも触れながら、行ってみましょう!
- BOSS GT-1の評価・口コミを知りたい
- お手頃で高品質なマルチエフェクターが欲しい
- ハイエンド系ではない、気軽に使い込めるマルチが欲しい
- GT-1のアンプモデリングや歪みサウンドの一覧を見たい
- GT-1の弱点も知っておきたい
もくじ
GT-100の派生モデル、GT-1の特徴
そもそもBOSSのマルチエフェクターは、
- MEシリーズ:初心者を念頭に、直感的に使える操作性と手頃な価格
- GTシリーズ:中~上級者を念頭に、本格的な音作りに対応
というような2つのラインナップで構成されています。
そうしたGTシリーズにおいて、長きにわたって主力となっていたのが、GT-100。最新DSPとCOSMアンプを駆使し、マルチの概念を超越した、生々しくて解像度の高い音を鳴らすことで定評のあるマルチエフェクターです。
ただし、高性能・高品質とトレードオフになっているのが、その大きさ・重さ。5kg近い重量は、やはり気軽に持ち出すには少し重い。また、価格も5万円前後が相場で、決して安くない買い物になります。
そうした中、登場した、このGT-1。コンセプトを端的に言うと「GT-100のサウンド面をそのままに、よりコンパクトに」というところかと思います。
では、GT-1の強みを、まずはGT-100と比較しながら見ていきたいと思います。
とにかく小さくて軽い!
まず、このGT-1の特徴なのですが、とにかく小さくて軽い。GT-100が4.8kgあるところ、GT-1は1.3kgなので、実に1/3以下の軽さです。
そして、サイズも非常に小さく、ギグバッグ・ソフトケースのポケットにも十分入ります。音作りをすべてGT-1でやりきってしまうのであれば、ギターとGT-1とシールド2本があればOK。
あの重いエフェクトボードとおさらばして、両手がフリーで移動できるようになるというのは、ややもすれば荷物が多くなりがちなギタリストにとって、これ以上ないメリットになるのではないでしょうか。

ハイエンド系とは違って電池駆動もOK!
そして、このサイズのGT-1は、電池駆動にも対応しており、アルカリ乾電池4本で約7時間使うことができます。電池を使うのであれば、ACアダプターからも解放されるわけですね。
電気駆動は、荷物も軽くなることももちろんですが、電源が十分に確保できない懸念がある小規模イベントで、確実に駆動させられるという面でも有効です。
この電池駆動への対応は、ハイエンド系小型マルチのBOSS GT-1000CoreやLINE6 HX STOMPではできないことだったりするので、このあたりは今なおGT-1に圧倒的なアドバンテージがあります。
なお、電池切れには要注意!といっても、単3電池なので、割と調達は容易かと思います。
サウンドはGT-100と同レベル!
そして、これだけのコンパクトさながら、GT-100と同等のエンジンを搭載しているため、サウンド面には一切妥協がありません。モデリングもGT-100とほぼ同レベル。
アンプのモデリング一覧
ちなみに、GT-1に搭載されているアンプのモデリングは、次のような感じ。
- NATRL CLN(NATURAL CLEAN):アンプ固有のトレブリー感やブーミーな低音のクセを抑えた素直なクリーン・サウンド。
- FUL RANGE(FULL RANGE):周波数レンジが広い、非常にフラットな特性のアンプ。
- CB CRUNCH(COMBO CRUNCH):従来のコンボ・アンプの表現力を超えた、ピッキングのニュアンスを忠実に再現できるクランチ・サウンド。
- ST CRUNCH(STACK CRUNCH):4×12” スピーカー特有のキャビネット感を活かしつつ、ピッキングの強弱に応じて反応する心地よいクランチ・サウンド。
- HiGAIN STK(HiGAIN STACK):ビンテージMarshallにCOSMならではのモデリング技術によって特別な改造を施した、ハイ・ゲイン・サウンド。
- POWER DRV(POWER DRIVE):既存のコンボ・アンプやスタック・アンプでは得られなかった、バッキングからリードまで、幅広いシチュエーションに対応できるストレートなドライブ・サウンド。
- XTREM LD(EXTREM LEAD):既存の大型スタック・アンプにありがちな周波数特性の偏りを抑えた、新感覚のサウンド。
- CORE MTL(CORE METAL):究極のメタル・サウンドを追求してチューン・アップされた大型スタック・サウンド。
- JC-120:ローランドJC-120のサウンドをモデリング。
- CLEAN TWIN:FenderのTwin Reverbをモデリング。
- PR CRUNCH(PRO CRUNCH):FenderのPro Reverbをモデリング。
- TWEED:FenderのBassman 4×10”Comboをモデリング。
- DxCRUNCH(DELUXE CRUNCH):FenderのDeluxe Reverbをモデリング。
- VO DRIVE:VOX AC-30TBのドライブ・サウンドをモデリング。
- VO LEAD VOX AC-30TBのリード・サウンドをモデリング。
- MATCH DRV(MATCH DRIVE):Matchless D/C-30の左インプットに入力したサウンドをモデリング。
- BG LEAD:MESA/Boogieコンボ・アンプのリード・サウンドをモデリング。
- BG DRIVE:MESA/BoogieのTreble SHIFT Swをオンにしたときのサウンドをモデリング。
- MS1959 I:Marshall 1959のインプットIに入力したサウンドをモデリング。
- MS1959 I+II:Marshall 1959のインプットIとIIをパラレル接続したサウンドをモデリング。
- R-FIER VTG(R-FIER VINTAGE):MESA/Boogie DUAL Rectifierのチャンネル2 VINTAGEモードをモデリング。
- R-FIER MDN(R-FIER MODERN)MESA/Boogie DUAL Rectifierのチャンネル2 MODERNモードをモデリング。
- T-AMP LD(T-AMP LEAD):Hughes & Kettner TriampのAMP3をモデリング。
- SLDN Soldano SLO-100をモデリング。
- 5150 DRV(5150 DRIVE):Peavey EVh4150のリード・チャンネルをモデリング。
- BGNR UB:Bogner Uberschallのハイ・ゲイン・チャンネルをモデリング。
- ORNG ROCK:ORANGE ROCKERVERBのダーティー・チャンネルをモデリング。
このように、かなり幅広いサウンドを選ぶことができます。
歪みエフェクト一覧
また、歪みエフェクトパートも種類が豊富で、
- MID BOOST:中域に特長のあるブースター。
- CLEAN BST(CLEAN BOOST):ブースターとしてもちろん、単体で使用してもパンチのあるクリーン・トーンが得られる。
- TREBLE BST(TREBLE BOOST):ブライトな特性のブースター。
- CRUNCH:アンプの歪みの要素を加えた、ツヤのあるクランチ・サウンド。
- NATURAL OD:自然な感じの歪みが得られるオーバードライブ・サウンド。
- WARM OD:暖かみのあるオーバードライブ。
- FAT DS:太い歪みが得られるディストーション・サウンドです。
- LEAD DS:オーバードライブの滑らかさとディストーションの深い歪みを両立。
- METAL DS:ヘビーなリフを演奏するのに最適なディストーション・サウンド。
- OCT FUZZ:倍音成分が豊かなファズ・サウンド。
- A-DIST:MDP(Multi-Dimensional Processing)技術により、低域から高域まで、ギターのどの音域でも理想的な歪みに。
- BLUES OD:BOSS BD-2風のクランチ・サウンド。
- OD-1:BOSS OD-1のサウンドをモデリング。
- T-SCREAM: BOSS OD-2風の、ハイ・ゲインなオーバードライブ・サウンド。
- DISTORTION:オーソドックスなディストーション・サウンド。
- RAT:ATのサウンドをモデリング。
- GUV DS:MarshallのGUV’NORのサウンドをモデリング。
- DST+:MXRのDISTORTION+のサウンドをモデリング。
- METAL ZONE BOSS MT-2(メタルゾーン)のサウンドをモデリング。
- 60S FUZZ:FUZZFACEのサウンドをモデリング。
- MUFF FUZZ:Electro-HarmonixのBig Muff πのサウンドをモデリング。
これだけあれば、音作りに困ることはないでしょう。むしろ、種類が多すぎて、迷ってしまうかもしれませんね。
空間系など、その他のエフェクトも豊富
もちろん、コンプレッサーやディレイ、コーラス、ピッチシフターといったエフェクターもあり、それらがそれぞれ、かなり追い込んだ設定を行うことができますので、これ1台あれば、ホントにギタリストの音作りを、高いクオリティで完結させることができます。
あと、ループ機能なども搭載されているので、アイデア次第で、かなり遊ぶことができそうです。
GT-100と比較したときの弱点
そんな万能なGT-1ですが、GT-100と比較したときの弱点がないわけではありません。すべて小さなことではあるのですが、「こんなはずじゃなかった」とならないために、あらかじめネガティブな点もチェックしておきましょう。
音色の切り替えが「上・下」のみ
GT-100では、1パッチに2つのチャンネルがあり、これらを切り替えつつ、その他のパッチへ移動することができるので、音色をかなり幅広く切り替えることができます。
ところが、GT-1は、筐体がコンパクトであるがゆえにやむを得ないのですが、パッチの切り替えは「上・下」のみで、各パッチ内のチャンネルも1つずつ。ですので、曲内でさまざまなパッチの切り替えを必要とするような局面においては、少し使いにくさを感じます。
もっともBOSSのGTシリーズおなじみの、「CTL」ボタンへのアサイン機能なんかはしっかり搭載されていますので、これを駆使することである程度は乗り切れるかもしれません。
筐体が軽いので少し不安定
これも、筐体の軽さとのトレードオフ事項かな、と思うのですが、筐体が軽いので、どうしても不安定になり、強く踏んだりすると簡単に動いてしまいます。
また、特に悩ましいのが、ワウペダルを使うとき。筐体が軽い上に小さいので、激しいペダリングがやりにくいように思います。
とはいえ、このあたりは「慣れ」でカバーできる部分も大きいので、どんどんGT-1を使って練習していけば大丈夫です。
チューナーが出しにくい
使用頻度が高いチューナーは、「上」と「下」の同時押しで出すのですが、これがなかなか出しにくい。足で出すのは正直、至難の業だと思います。
まあ、しゃがんで手で押せば解決できるレベルなんですけどね。
使い方も慣れれば簡単!
GT-1は、一般的なマルチエフェクターと同様、パッチを作って管理していくシステムです。
パッチの音の作り方
パッチの音の作り方ですが、ディスプレイ下にあるエフェクトボタンを押せば、それぞれのエフェクトをオン・オフでき、これを長押しすると各エフェクトの設定画面に移ることができます。
で、3つのつまみで各パラメーターを調整して、パッチの音が決まれば、「EXIT」と「ENTER」の同時押し(WRITE)で保存。これを忘れたままパッチを移動したり電源を切ったりすると、元の木阿弥になってしまいます。お気をつけください。
マニュアル本も出ています
ちなみに、使い方の詳細については「GT-1の教科書」という本があり、これで詳しく学ぶことができます。
こういう本が出てくるあたり、いかにGT-1が普及しているかというのが分かるというものですね。このあたりの学びやすさも、GT-1000CoreやHX STOMPにはない魅力です。
まとめ
このように、GT-1について、兄貴分のGT-100と比較しながら、その特徴を把握してきましたが、GT-100の半分以下の価格で、GT-1とほぼ同等のサウンドを手に入れることができます。
また、荷物が多いギタリストにとって、筐体のコンパクトさ、電池駆動の気軽さは、何物にも代えがたいメリット。このあたりは、ハイエンド系マルチエフェクターが小型化したGT-1000CoreやHX STOMPが登場した2021年現在においても、今なおGT-1が優位さを誇っているところです。
今や初心者向けのエフェクターとしても位置づけられているGT-1ですが、この実戦における使い勝手の良さは、イベントやライブにガンガン出演したい実戦派のギタリストにとって、何物にも代えがたい魅力になるのではないでしょうか。

そういったときは、楽器店の下取りに持ち込んでも良いのですが、やはり重たい楽器ともなると、持って行くのも少し面倒だったりするもの。
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