本日は、LAKLANDのベース、SK-4DX、そしてこれの5弦ベースバージョンとなるSK-5DXについてレビューしてみようと思います。
- LAKLANDのベースに興味がある
- 15万円前後の個性派ベースを探している
- 弾きやすい5弦ベースを求めている
- ラルク・tetsuyaに近いモデルのベースが欲しい
もくじ
LAKLANDのベースとSK(Skyline Japan Series)の位置づけ
LAKLANDは、アメリカ・シカゴに拠点を置くベースメーカー。木材や電装系などにかなりのこだわりを持っており、どちらかというとハイエンド系のメーカーとして知られているところです。
ひなっちこと日向秀和氏をはじめ、プロベーシストでも多々使用者がいらっしゃいます。このメーカーだと、L’Arc~en~Cielのベーシスト・tetsuya氏のイメージを持つ方も多いかもしれませんね。
ちなみに、輸入代理店をESPが務めており、ESP系の楽器店では、かなり多くの商品を手にすることができます。
さて、そんなLAKLANDのベースですが、ラインナップとしては、大きく、
- U.S.A. SERIES:アメリカ製のハイエンドベース
- SHORELINE SERIES:USAシリーズの部品を使いながら日本で加工したベース
- SKYLINE JAPAN SERIES:コストパフォーマンスに優れたベース
という3つがあります。
もちろん、上位のUSAやSHORELINEシリーズの品質の高さは間違いないのですが、価格がとんでもないことになっており、USAシリーズは90万円近く、そしてSHORELINEシリーズでも30万円台後半と、はっきり言ってとても気軽に買えるベースではありません。
今回紹介する、SK-4DX、SK-5DXは、「SKYLINE JAPAN SERIES」という、上位ラインナップのコンセプトを維持しつつ、コストパフォーマンスが高いモデルという位置づけです。
SK-4DX・SK-5DXのスペック
さて、そんなSK-4DX・SK-5DX。
まず目をひくのは、キルトメイプルトップの美しいルックス。このゴージャスさだけでも、このベースを持つ価値があるのではないかと思えるほどの、圧倒的存在感です。
そして、ボディ材はアルダー。いわゆる「メイプルトップ、アルダーバック」の使用ですね。ですので、木材が音に与えるイメージとしては、一般的なアルダーのそれをイメージしておくと良いでしょうか。
ネックはハードメイプルで、指板はパーフェローとメイプルを選択できます。かつてはローズウッドとの選択だったのですが、やはり最近はコストパフォーマンスモデルにはパーフェローが使われるようになってきている流れがあり、その流れはこのLAKLANDにおいても同様の様子。
ルックス的にはメイプルの方が映えるので、こうなるとメイプルを選ぶ方が良いかもしれませんね。
そして、ピックアップは、フロントシングル、リアハムになっており、3バンドイコライザー付きプリアンプを内蔵した、アクティブタイプです。
ルックスも含め、かなり現代的な仕様になっている印象です。
そして、ネックはボルトオンジョイントの形をとっているのですが、この形状に一工夫がなされており、ハイフレットでの演奏性が非常に高いです。
ネックの握り心地は、心持ち太めな印象。とはいえ、全体的にプレイアビリティは高く、弾きにくいとは感じません。
そうそう、このベース、ピックガードがありません。トラディショナルなフェンダー系のベースに慣れている方は、この点に最初は違和感を覚えるかもしれませんね。
サウンドは…明るく、音抜けの良さが印象的
さて、そんなSK-4DX、SK-5DXのサウンドについて。4弦・5弦のサウンド差は一定程度あるものの、基本的な傾向は同じなので、まずは下の動画をご覧ください。
ハイミッドに特徴のある、かなり明るい音だ、という印象を受けた方が多いのではないでしょうか。
特に、リアハムだけで鳴らしているときのサウンドは、かなりスティングレイに近く、あのブリブリとした中域の雰囲気を味わうことができます。
一方で、フロントを足していくと、音が引き締まっていきます。サウンドメイク的には、フロントの足し方がキモになるかなあ、という印象ですね。
もし「低音が少し不足するなあ」と思ったら、アクティブにしてローをブーストするような形でのフォローもありうるかと思います。
【まとめ】個性的な15万円クラスのベース!
このように、SK-4DX、SK-5DXについて、その概要を見ていきました。
比較的ハイエンドな商品を主力にしているLAKLANDにあって、15万円前後の価格というのは、かなり買いやすい部類に属します。
一方で、他のメーカーでこのあたりの価格帯を探すと、だいたいがスタンダードなジャズベかプレベばっかりするので、そうした中にあって、このベースの個性というのは、ひときわ光っているような気がします。
特に、SK-5DXについては、弾きやすさやアクティブ仕様な点などを考えると、5弦ベースの入門編としてもかなりオススメなのではないかと思います。
上位モデルと比べると物足りない…という声も聞きますが、価格差がとんでもないことになっているので、そこは個人的には比較対象にしてはいけなくて、むしろ同価格帯のベースと比較してどうか、という目線を持つべきです。
その目でみると、かなりコスパの高いベースであることは間違いありません。
それ以外の弱点を挙げるなら…LAKLANDはESP系列の楽器屋さんで取り扱われていることが多いのですが、ESP系列の楽器屋さんは総じて接客態度に賛否両論があり、避けている方も多いという点ですね。楽器の品質に関係のない話ではありますが、気になる人は気になるところでしょう。
とはいえ、あくまで楽器として見たときには、トラディショナルなルックスを維持しつつも、そんな中に華を持たせるようなタイプのベースを探している方には、本当にオススメです。
そういったときは、楽器店の下取りに持ち込んでも良いのですが、やはり重たい楽器ともなると、持って行くのも少し面倒だったりするもの。
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